ネット上のPSA非再発率

小線源療法のPSA非再発率についてで小線源治療のPSA非再発率についてWebで掲載されているデータで比較してみた。今回、小線源は同じ病院のデータであるが、IMRT、手術と比較してみる。

小線源治療は再掲となるが、以下に示す。
滋賀医科大学の前立腺癌小線源治療学講座の3. 滋賀医科大学でおこなっている前立腺癌小線源療法の特徴についてには次のように書かれている。

当院で最低３年以上の追跡観察をおこなった症例での５年でのPSA非再発率は低リスク98.3% 中間リスク96.9% 高リスク96.3%という結果です。

地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター放射線治療科に書かれている治療成績の表を抜き出して以下に記す。
前立腺癌(2006年-2013年)
IMRT
5年ＰＳＡ非再発率
低リスク 100%
中リスク　94.2%
高リスク　91.2%

手術に関してはリスク分類に基づくものではないが、泌尿器・後腹膜腫瘍科 << 国立がん研究センター中央病院の手術の治療成績の表をぬきだして書く。
当センター開発の拡大切除による前立腺全摘除術（術後補助療法なし）
2000-2005年
症例数　T1c 65、T2a 37、T2b 49、T3a 106、T3b 19
5年PSA非再発率
T1c　85%
T2a　92%
T2b　87%
T3a　84%
T3b　53%
10年PSA非再発率
T1c　85%
T2a　92%
T2b　87%
T3a　78%
T3b　53%

詳しい患者の内訳は別として、治療法比較で一覧表にまとめる際、期間、患者数、リスク分類による割合（人数）の値を明示した（一部、無料の部分で確認できないものもあったが）。この観点で上記の3病院はどうなっているかみてみる。

滋賀医科大学
期間　不明
患者数　不明
リスク分類別患者数　不明

大阪府立成人病センター
期間　記載
患者数　不明
リスク分類別患者数　不明

国立がん研究センター中央病院に関しては、リスク分類別の治療成績ではないが、病期に関して患者数は明記されている。期間も記載されている。

以上より、滋賀医科大学は一番情報量が少ないといえる。

2015/10/27