治療法比較
PSA非再発率 総括でPSA非再発率に関して、調べた論文の一覧のページを作成した。その中で日本の病院での治療結果を発表した論文を表形式でまとめた。
オーストラリアでIMRTによる治療を実施し、オーストラリアの他の治療法との比較を実施した Shea William Wilcox 氏の論文 Is modern external beam radiotherapy with androgen deprivation therapy still a viable alternative for prostate cancer in an era of robotic surgery and brachytherapy: A comparison of Australian series に載せられている表を参考にした。
| No | 発表年 | 筆頭著者 | 所属 | 治療法 | 期間 | 患者数 | リスク分類による割合 | 5年PSA非再発率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2012 | 富田夏夫 | 愛知県がんセンター | IMRT | 2006～2010 | 241 | 低リスク 7% 中間リスク 22% 高リスク 71% |
ー 3年PSA非再発率 低リスク 100% 中間リスク 100% 高リスク 95.8% |
| 2 | 2012 | 武田賢 | 東北大学 | IMRT | 2003～2008 | 141 | 中間リスク 26% 高リスク 74% |
中間リスク 100% 高リスク 82.2% |
| 3 | 2013 | 河野直明 | 滋賀医科大学 | IMRT | 2003～2007 | 35 | 高リスク 100% | 高リスク 66.3% |
| 4 | 2014 | 清水伸一 | 北海道大学 | IMRT (寡分割 照射) |
2004～2011 | 110 | 低リスク 14.5% 中間リスク 41.8% 高リスク 43.6% |
低リスク 100% 中間リスク 84% 高リスク 79.6% |
| 5 | 2015 | 小林将行 | 千葉県がんセンター | IMRT | 2001～2010 | 325 |
中間リスク 52.0% 高リスク 40.9% 超高リスク 7.1% |
中間リスク 95.9% 高リスク 87.2% 超高リスク 73.1% |
| 6 | 2013 | 矢木康人 | 東京医療センター | 小線源, 小線源 +外照射 |
2003～2008 | 990 | 低リスク 33.5% 中間リスク 56.7% 高リスク 9.8% |
低リスク 98.8% 中間リスク 94.9% 高リスク 86.5% 9年PSA非再発率 低リスク 98.0% 中間リスク 89.2% 高リスク 76.7% |
| 7 | 2014 | 大橋俊夫 | 慶應義塾大学 | 小線源 +外照射 |
2003～2009 | 206 | 高リスク 100% | 高リスク 84.8% |
| 8 | 2014 | 関口茜衣 | 北里大学 | 小線源 | 2004～2007 | 305 | 低リスク 57% 中間リスク(除くT2c) 43% |
低リスク 94.2% 中間リスク 97.3% |
| 9 | 2014 | 木村高弘 | 東京慈恵会医科大学 | 小線源, 小線源 +外照射 |
2003～2010 | 604 | 低リスク 36.2% 中間リスク 59.8% 高リスク 4.0% |
ー 8年PSA非再発率 低リスク 89.9% 中間リスク 79.4% 高リスク 52.5% |
10 | 2014 | 田中宣道 | 奈良県立医科大学 | 小線源, 小線源 +外照射 |
2004～2008 | 203 | 低リスク 46% 中間リスク 45% 高リスク 9% |
低リスク 93.5% 中間リスク 91.8% 高リスク 94.1% |
| 11 | 2015 | 林成彦 | 横浜市立大学 | 小線源 | 2004～2013 | 743 | 低リスク 40.6% 中間リスク 57.1% 高リスク 2.3% |
5年PSA非再発率 92.6% 7年PSA非再発率 91.0 % |
12 | 2015 | 山田恭弘 | 京都府立医科大学 | 小線源 | ー | 308 | 低リスク 51% 中間リスク(除GS=4+3) 49% |
低リスク 94.8% 中間リスク 94.6% |
| 13 | 2011 | 坂本直孝 | 国立病院機構 九州がんセンター |
HDR +外照射 |
2004～2010 | 113 | 低リスク 11% 中間リスク 57% 高リスク 32% |
低リスク 100% 中間リスク 94.7% 高リスク 59.2% |
| 14 | 2011 | 吉岡靖生 | 大阪大学 | HDR | 1996～2005 | 112 | 低リスク 13% 中間リスク 26% 高リスク 61% |
低リスク 85% 中間リスク 93% 高リスク 79% |
| 15 | 2014 | 吉岡靖生 | 大阪大学 | HDR | 2005～2010 | 63 | 中間リスク 54% 高リスク 46% |
ー 3年PSA非再発率 中間リスク 96% 高リスク 90% |
| 16 | 2014 | 石山博條 | 北里大学 | HDR +外照射 |
2003～2008 | 178 | 高リスク 54% 超高リスク 46% |
高リスク 97.8% 超高リスク 81.9% |
| 17 | 2015 | 牧野友幸 | 金沢大学 | HDR +外照射 |
1999～2012 | 327 | ー | 低リスク 100% 中間リスク 95.6% 高リスク 90.7% |
| 18 | 2012 | 北悠希 | 京都大学 | 手術 | 1997～2005 | 208 | 低リスク 28% 中間リスク 48% 高リスク 24% |
低リスク 88% 中間リスク 77% 高リスク 46% |
| 19 | 2013 | 鶴崎俊文 | 日本赤十字社 長崎原爆病院 |
手術 | 2001～2010 | 84 | 高リスク 100% | 高リスク 73.8% |
| 20 | 2015 | 古家琢也 | 弘前大学 | 手術 | 2000～2011 | 1264 | 低リスク 17% 中間リスク 60% 高リスク 23% |
低リスク 88.3% 中間リスク 84.3% 高リスク 60.3% |
10はcT1c-2cN0M0
リスク分類は下記以外すべて、NCCNリスク分類による。
14,15は不明 （本文には書かれていると思うが有料なのでアクセスしていない）
9,10,13,17,18,19 は D'Amico リスク分類。
Prostate Cancer Results Study Group の図ににせて作図してみた。件数も少なく主に5年PSA非再発率の値しかないので、あまり意味はないかもしれない。
2015/04/25