IMRTのPSA非再発率
小線源治療のPSA非再発率の掲載されている論文をサイトに紹介してきたが、私の受けたIMRTのPSA非再発率の掲載されている国内の論文をみてみる。
高リスク前立腺癌に対するIMRT：東北大学病院 泌尿器科に限局性前立腺癌に対する強度変調放射線療法IMRTの図が載っていて、中リスク(36例）はPSA非再発率が100%となっている。著者名と雑誌名より2012年の論文を見出す。Treatment outcome of high-dose image-guided intensity-modulated radiotherapy using intra-prostate fiducial markers for localized prostate cancer at a single institute in Japan.でありFull Textもみることも可である。2003年から2008年の患者141人のデータであり、13人に対しては76 Gy 128人に対しては 80 Gy 照射したとのことだ。5年PSA非再発率は以下のとおりである。
中間リスク 100% (36)
高リスク 82.2%(105)
Full Textの東北大のサイトに載った図を改めてみると、8年近くたっても、中間リスク群でPSA非再発率100%というのはすばらしい治療結果と思われる。
滋賀医科大学の2013年の論文Stage C 前立腺癌に対する内分泌ホルモン療法併用強度変調放射線治療 （IMRT）の中期治療成績をみてみる。「2003年7月から2007年11月の間に当院にてIMRTを施行した35症例を対象とした」とのことで、1回線量は2Gyとし、総照射線量は74Gy であり、5年PSA非再発率は以下のとおりである。
高リスク 66.3%(35)
結果は諸家の報告と遜色ないものといいながらも以下のように記述している。
我々の定義した高悪性群（Gleason Score≧8かつPSA≧20ng/ ml）の前立腺癌に限って言えば、PSA非再発生存率は5年で39.2%であり、その成績は必ずしも十分なものと言い難い。
2008年より76Gy へ増やし、将来的には78Gy とする予定と書かれている。
2014/12/28