トモセラピーによる5年間の治療結果（愛知県がんセンター）
IMRT vs brachytherapyで愛知県がんセンターの富田夏夫氏の論文、J Cancer Res Clin Oncol. 2012 Novについて言及した。Google Scholarで検索し、富田氏の新しい論文、J Cancer Res Clin Oncol. 2016 May 2をみつけた。
前の論文は3年PSA非再発率しか書かれていなかったが、今回は5年PSA非再発率が記述されている。
2006年6月〜2013年12月のT1-4N0M0 の391人の患者が対象である。
その内訳は以下のとおりである。
低リスク 33(8.4%)
中間リスク 88(22.5%)
高リスク 158(40.4%)
超高リスク 112(28.7%)
照射線量中央値は78Gyである。
ホルモン治療は下記のとおり。
・全例に対してネオアジュバントADT療法を施行し、施行期間中央値は10か月
・アジュバントADTの期間中央値は19か月、ホルモン治療全体の施行期間中央値は27か月
5年PSA非再発率
低リスク 100%
中間リスク 98.2%
高リスク 97.7%
超高リスク 87.9%
臨床的再発が超高リスクで9人、高リスクで1人に認められた。
ホルモン治療期間が少し長いかなと思うがなかなかいい成績である。それに高リスク、超高リスクの人数、割合が多いということがいえる。
2016/05/24