Akamatsu氏の発表
ASCOの2015 Genitourinary Cancers SymposiumでのProstate Cancer - Advanced DiseaseにおけるShusuke Akamatsu氏の発表、The impact of time to metastasis on survival in treatment-naïve prostate cancer patients.の概要を紹介する。
Akamatsu氏の所属はVancouver Cancer Centre である。
転移のタイミングに応じて前立腺がん患者を3つのグループに分類して生存率を分析したものだ。対象は2008年から2013年の十分なデータを持つCRPC（去勢抵抗性前立腺がん）患者92人であり、以下のように分類した。
- グループA（35人） 最初の診断の3ヶ月以内に転移
- グループB（26人） 最初は転移無しでCRPCになる6か月以上前に転移
- グループC（31人） CRPCになる6か月未満に転移またはCRPCとなって転移
グループBの85%、グループCの84%が、手術および/または放射線による局所療法を行っていた。
以下の結果であった。
- グループA
- 追跡期間の中央値は2.2年
- CRPCに至るまでの期間の中央値は1.4年
- 全生存期間の中央値は3.7年
- グループB
- 追跡期間の中央値は9.6年
- CRPCに至るまでの期間の中央値は6.2年
- 全生存期間の中央値は12.3年
- グループC
- 追跡期間の中央値は11.8年
- CRPCに至るまでの期間の中央値は8.6年
- 全生存期間の中央値は15.8年
グループAで全生存期間、CRPCに至る期間は有意に短かった。グループBとグループCでは全生存率に統計的に有意な差はなかった。初診の後、10年以上の生存が可能である。
2015/07/13