転移部位が生存期間に影響
転移性去勢抵抗性前立腺がんの生存率に関して部位別に分析したという記事、前立腺がんの転移部位が生存期間に影響／デューク大学医療センターを読み、元の論文も読んだ。
前立腺がんの転移部位による生存期間中央値
肺 19.4ヶ月
肝臓 13.5ヶ月
骨 21.3ヶ月
リンパ節 31.6ヶ月
これは「9件の大規模第3相臨床試験からデータ解析した」結果であり、デューク大学のHalabi博士を筆頭著者としてJ Clin Oncol. 2016 Mar 7. pii: JCO657270.にまとめられた。
対象患者数は 8,820人であり、全員、抗がん剤、ドセタキセルを用いた治療を受けていた。
4グループの分類の詳細は以下のとおり
・肺転移
・肝転移（肺転移なし）
・リンパ節転移のみ
・他臓器への転移がない骨転移（リンパ節転移の有無によらない）
去勢抵抗性前立腺がんで転移している場合は予後はよくないだろうとは思っていたが、このように数値として明示されると、その厳しさに暗然たる気持ちになる。
--------以下2016/05/29に追記
キャンサーチャンネルの東邦大学の鈴木 啓悦氏の講演、前立腺がん治療における骨の健康の重要性：骨転移・骨粗鬆症マネジメントでこの論文に基づき説明されている。
2016/03/30