断端陽性での予後予測
高リスクに対する小線源治療で病院のサイトの情報をしらべているときに手術後低リスクの前立腺がん患者はPSMsでも長期間良好な結果が予想できるという横浜市立大学医学部泌尿器科学教室の記事をみつけた。
MedWire（11/24, Guy）リポート：Urology誌に発表されたトロント大学の論文の紹介であり、以下のように書かれている。
「低リスクの前立腺がん患者は根治的前立腺全摘除術（RP）後にPSMs（手術断端陽性）所見であっても長期間の良好予後予測を期待できるようである」。一方、「PSMs所見は中リスク患者または高リスク患者の手術後の生物学的進行のリスクは増大した」。
元の論文はImpact of Positive Surgical Margins After Radical Prostatectomy Differs by Disease Risk Groupである。筆頭著者は Sultan Alkhateeb 氏であり、所属はDivision of Urology, Department of Surgical Oncology, Princess Margaret Hospital, University Health Network, University of Toronto, Toronto, Canada.である。
1992年から2008年の1,268人を対象とした論文であり、書かれているリスク毎のPSA非再発率を以下に示す。陰性、陽性の順である。
・低リスク 99.6% 94.9%
・中間リスク 93.5% 83%
・高リスク 78.5% 57.1%
なお、全体の断端陽性率は20.8%であり、フォローの中央値は79ヶ月だった。
2015/02/22