Di Muzio氏の論文
久々にGoogle Scholarで検索し、論文、Di Muzio et al. Clin Oncol (R Coll Radiol). 2016 Mar 5.を見出す。筆頭著者のDi Muzio氏はイタリア、ミラノのSan Raffaele Scientific Instituteの放射線腫瘍科に所属している。
2005年～2011年の患者、211人が対象であり、低リスクは78人、中間リスクは53人、高リスクは80人であった。中間リスク、高リスクの場合は51.8 Gy の骨盤リンパ節照射と 前立腺に対して SIB （simultaneous integrated boost）による74.2 Gy （28回）の照射を受けた。低リスクは前立腺のみに71.4 Gy（28回）の照射である。
毎日、megavoltage computed tomography（MDCT）による画像ガイダンスが適用されたということだ。ホルモン治療は低リスクの場合、6ヵ月、中間リスクの場合は12ヵ月、高リスクでは36ヵ月行われた。
5年PSA非再発率
低リスク 94.6%
中間リスク 96.2%
高リスク 91.1%
12人の患者はPSA再発したが、臨床再発とはなっていない。
イタリアにおいて、寡分割照射＋SIBでの臨床試験が行われ、その結果の報告である。それなりの治療成績と思われる。ただし、ホルモン治療の期間が長いのは少し気になる。
2016/04/06