AUA2016

American Urological Association（AUA)の5月に開催されるAUA2016のabstractの放射線療法をちらちらと眺める。

Stone氏はBEDの値が高い場合は15年PSA非再発他において優位性があることをMP14-03 で書いている。群馬大学の伊藤一人氏の外照射後の連続的なホルモン治療と間欠ホルモン治療のランダム化比較試験の報告（MP14-02）も興味深かったが、ここではMP14-01のオランダのRuud Wortel氏の報告の概要をみてみる。

寡分割照射と従来の照射の多施設によるランダム化比較試験である。2007-2010の T1b-4NX の患者、804人が対象である。患者は無作為に以下の治療法のいずれかに（1：1）に割り当てられた。
・従来の照射　1回2 Gyで39回照射　計78 Gy
・寡分割照射　1回3.4 Gyで19回照射計64.6 Gy
5年PSA非再発率
・従来の照射　77%
・寡分割照射　80%

結論として従来の照射法より寡分割照射の優位性の証拠はみいだせなかったと書かれている。しかし、少なくとも劣るものではないし、グラフをみると4年を過ぎるとPSA非再発、寡分割照射がいい値となっているので、月日がたつともっと差がでるのではないかと勝手に思ってしまう。

2016/04/15