ゾフィーゴ
ゾフィーゴ(一般名:塩化ラジウム-223)は骨転移のある前立腺がんの治療薬として「塩化ラジウム-223」の販売承認を厚労省に申請－独バイエル - QLifePro 医療ニュースによると、ALSYMPCA試験のデータおよび日本人の患者を対象に塩化ラジウム-223の安全性および有効性を評価した試験データに基づき2015年4月24日に申請したとのことだ。
・プレスリリース
ALSYMPCA試験に関してはバイエル薬品株式会社のバイエルヘルスケア社のプレスリリースの翻訳に以下のように書かれている。
標準的治療に塩化ラジウム-223を上乗せして投与した群では全生存期間中央値は14.0カ月であったのに対し、標準的治療にプラセボを上乗せして投与した群では11.2カ月でした。
このプレスリリースで参照された論文はN Engl J Med. 2013 Jul 18;369(3):213-23.である。
ちなみにGoogle Scholarで論文名で検索したものでは引用元は911 であり、たくさん参照されている。
2016年3月28日に承認された。
・プレスリリース2016年3月28日、大阪
ということより論文、Lancet Oncol. 2016 Sep;17(9):1306-16. を少しみてみる。
ALSYMPCA試験以降の臨床試験の結果報告である。対象を無症状の骨転移にも広げている。
最後に以下のように書かれている。Google 翻訳で示す。
我々の知見は、ラジウム223が、転移性去勢抵抗性前立腺癌の患者のケアの標準の一部である、アビラテロンまたはエンザルタミドと安全に組み合わせることができることを示している。 さらに、本発明者らの知見は、ALSYMPCAの重要な研究に登録された患者とは異なり、ベースライン時に無症候性の患者にも及ぶ。 付随するアビラテロン、エンザルタミド、またはデノスマブで治療された患者の長期生存の所見は、無作為試験の前向き試験で確認が必要です。
ザイティガ(一般名：アビラテロン)及びイクスタンジ（一般名：エンザルタミド）とゾフィーゴの併用の安全性は確認されたが、生存率に寄与するか否かはランダム化比較試験を行わなければ分からないということで、上記の臨床試験も FUNDING:Pharmaceutical Division of Bayer. となっているので、バイエルの資金で行われるのだろう。
2016/11/26