救済放射線治療と同時に全骨盤照射 ホルモン治療の併用
手術後、PSA再発した場合の救済放射線治療をどのように行うのが有効かを調べた論文、Eur Urol. 2017 Nov 8. pii: S0302-2838(17)30900-4を読んだ。
1987年から2013年の間に10の学術機関で治療された1,861人の患者の分析結果である。すべて手術後グリーソンスコアが7以上だった。治療方法の内訳は以下のとおり。
A 前立腺ベッドに限定して照射 1,616人
a ホルモン治療なし 1,366人
b ホルモン治療有り 250人
B 同時に全骨盤照射 245人
c ホルモン治療なし 176人
d ホルモン治療有り 69人
5年PSA非再発率は以下のとおり。
a 48%
b 51%
c 60%
d 66%
ホルモン治療の有り無しを含む全骨盤照射照射の場合の5年PSA非再発率は62%
同様にホルモン治療の有り無しを含む前立腺ベッドに限定しての照射は49%
ホルモン治療を併用したかどうかでの5年PSA非再発率は以下のとおり。
ホルモン治療なし 50%
ホルモン治療有り 55%
上記は後向き分析である。ランダム化比較試験としてRTOG 0534、NCT00567580が現在進行中であり、結果はまだ先だ。
この試験は前立腺床放射線療法（PBRT）のみ、PBRTとホルモン治療、そうしてPBRTとホルモン治療に骨盤リンパ節放射線療法[PLNRT]の3者を比較するものだ。
2017/12/04