Abu-Gheida 氏の論文 Cleveland Clinic における寡分割照射
Cleveland Clinic の Ibrahim Abu-Gheida 氏を筆頭著者とする論文、Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2019 Feb 2.を読んだ。
私は前立腺癌IMRT/IGRT併用寡分割照射臨床試験に参加していてこの論文と同じ寡分割照射で治療を行ったので、結果が興味あるとろであった。
1998年から2012年の間に28分割で70 Gyで治療された連続した854人の患者が対象である。追跡期間中央値は11.3年（最大19年）だった。NCCNリスク分類によるものであり、予後良好中間リスクを単一のNCCN中間リスク因子をもつものと定義し、予後不良中間リスクを複数のNCCN中間リスク因子をもつものと定義した。
10年PSA非再発率は以下のとおり。
低リスク 88%
予後良好中間リスク 78%
予後不良中間リスク 71%
高リスク 42%
Ten-Year Outcomes of Moderately Hypofractionated IMRT in Prostate Cancer – Consult QDにこの論文の治療成績が最終著者のRahul D. Tendulkar氏の話として記述されている。サンアントニオで開催された2018年JASTRO年次総会で発表されるこれらの成果に関する研究の共著者と書かれている。
以下、論文のabstract で書かれていないことを書く。
リスク分類毎の人数は以下のとおり
低リスク 266人
予後良好中間リスク 238人
予後不良中間リスク 106人
高リスク 244人
10年PSA非再発率は全体で71%と書かれている。
Cleveland Clinic はBest Hospitals for Cancer | US News Healthのがん部門で5位である。それなりの病院である。とはいっても高リスクの成績はそういいものではない。私は予後良好中間リスクに入っていて10年PSA非再発率が78%ということなので、当初5年PSA非再発率は80%ならば御の字と思っていたので、まあまあ納得のいく数値である。
2019/03/28