Andrea氏の論文_4〜5年後のPSA値による予測
外照射、小線源治療ランダム化比較試験で示した British Columbia Cancer Agency Vancouver Centre のW. James Morris 氏が共著者となっているInt J Radiat Oncol Biol Phys. 2014 Jan 1;88(1):87-93、full textの概要を示す。
1998年〜2008年に小線源単独で治療された低リスク及び中間リスクの患者1434人が対象である。45〜60ヶ月のPSA値（48mPSA）の予後有用性に関する研究である。
disease-free survival (DFS) rates 無病生存率 による比較を行っている。
なお、full text においてDFSは以下のように定義されている。
The primary endpoint was DFS, defined as freedom from Phoenix-defined biochemical failure;
Google翻訳+私訳
一次エンドポイントはDFSであり、Phoenix定義のPSA再発から自由であると定義される
従って、以降、DFS ratesという言葉は使わずPSA非再発率を用いる。
小線源単独治療とabstractでは書かれているが、full text で確認すると以下のとおりである。
2005年2月以前は、すべての中間リスクの患者はホルモン治療を受けた。2005年2月より強制的にホルモン治療を行うことはやめ、合計で、中間リスクの70.9%の患者と低リスクの患者の43.0%（サイズ縮小のために）がホルモン治療を受けた。
full text のTabel 2によると48mPSAの値によるPSA非再発率は以下のとおりである。
8年PSA非再発率
全て 1434 (100%) 94.5%
≤0.2 1123 (78.3%) 100.0%
>0.2 311 (32.7%) 73.4%
≤0.4 1294 (90.2%) 99.1%
>0.4 140 (9.8%) 53.8%
≤1.0 1391 (97.0%) 97.3%
>1.0 43 (3.0%) 0%
更に0.2、0.4、1.0の間でどのような値となるのかが以下のように示されている。
≤0.2 1123 (78.3%) 100.0%
>0.2 to 0.4 172 (12.0%) 92.2%
>0.4 to 1.0 96 (6.7%) 74.6%
>1.0 43 (3.0%) 0%
10年PSA非再発率
全て 1434 (100%) 92.7%
≤0.2 1123 (78.3%) 98.5%
>0.2 311 (32.7%) 70.8%
≤0.4 1294 (90.2%) 97.5%
>0.4 140 (9.8%) 50.3%
≤1.0 1391 (97.0%) 95.5%
>1.0 43 (3.0%) 0%
≤0.2 1123 (78.3%) 98.5%
>0.2 to 0.4 172 (12.0%) 89.7%
>0.4 to 1.0 96 (6.7%) 70.9%
>1.0 43 (3.0%) 0%
4〜5年経って、PSAが1を超えている場合は8年PSA非再発率も0%であり、PSA再発の可能性が極めて高いといるる。
2017/05/04