HDRの全国的な治療成績
北里大学の石山博條氏を筆頭著者とする論文、Brachytherapy. 2017 May - Jun;16(3):503-510.を読んだ。シンガポール国立がん研究所を含む16のアジアの病院でのHDRで治療した3424人の患者の治療報告である。表題に"An Asian Prostate HDR-BT Consortium" と書かれているが、ほぼ日本の病院である。この論文の共著者の所属する病院が日本におけるHDR治療のどの程度の割合か分からないが、多分、かなりの部分を占めるだろう。
全体の27.7%がネオアジュバントホルモン治療を受け、49.5%がネオアジュバントホルモン治療及びアジュバントホルモン治療を受けた。
追跡期間の中央値は66ヶ月であった。
10年PSA非再発率は81.4%だった。
さらにネオアジュバント、アジュバントホルモン 受けることが結果に有利であった。
結論には「HDRであっても、長期ADTの併用が必要であると示唆された」と書かれている。
多分、full text には患者のリスク分類毎の人数が明らかになっているかと思うが、abstract では不明だ。HDR治療を受けたということなので、高リスクの患者がそれなりに多いとは思う。
いずれにしろ、HDRに関しては全国的な長期（10年）の治療成績が論文になったということだ。
2017/05/24