山崎氏の論文 HDRと小線源の比較
ブログで高リスク前立腺がんの日本における治療成績の比較と題して書いた。滋賀医科大のだした病院からのお知らせの治療成績の一覧表に載っている論文が当サイト、ブログにすでに記載したかどうか調べた結果を書いたものだ。中で書いていない京都府立医科大学放射線医学教室の山崎秀哉氏を筆頭著者とする論文、Radiother Oncol. 2019 Mar;132:162-170. を読み、概要を書く。
HDR単独療法（HDR-BT）と小線源（外照射併用を含む）（LDR-BT）とを比較した論文である。LDR-BTは、T3b−T4および初期PSA＞50ng/mlの患者は除外されている。NCCNリスク分類で内訳は以下のとおり。
HDR-BT
低リスク 28人
中間リスク 145人
高リスク 179人
LDR-BT
低リスク 194人
中間リスク 254人
高リスク 38人
5年PSA非再発率
HDR-BT
低リスク 100%
中間リスク 95.6%
高リスク 89.6%
LDR-BT
低リスク 97.3%
中間リスク 94.3%
高リスク 94.9%
HDR-BTで高リスクにおいてLDR-BTと同じ条件とすると93.1%となる。
すでに同じ山崎氏の論文の紹介をHDRとトモセラピーの比較という表題で書いている。患者属性はTable 1をみるとLDR-BTに関して本論文の患者数より１多い。それは高リスクの差とおもわれ、低リスクと中間リスクの5年PSA非再発率は同じだ。
2019/06/19