俳句１９
句作は既に通勤途上、特にバス待ちの時間に限られてきた。
菓子袋の句は写生句であり、一瞬に消えていった袋を何となく愛おしむ。
同じく、バス待ちでダラダラと入力した句にならないものを詩として久々に色と題してアップした。
軽快に虫取り網と家を出る
位置を知り道の狭さに身震いし
皮膚の飢えいつか消え去り俄雨
落ちていく紫の玉輝きの日
敢然とバスに向かってとぶ揚羽
倦み疲れ薄暮の中に影ちぎれ
知らぬまに闇は広がり線震え
謗る日や価値の石消えうろこ雲
遠い水古層の記憶知る術なし
闇の富士結界恐れ投げる砂
菓子袋風に吹かれて消えていき