骨転移に対するホルモン治療単独とホルモン治療と外照射併用のランダム化比較試験

Liselotte M.S. Boevé氏を筆頭著者とする論文、Eur Urol. 2018 Sep 25.を読んだ。
2004年から2014年の間の骨スキャンで骨転移が確認された(PSA)> 20ng / mlの患者432人が対象である。ホルモン療法単独とホルモン療法と外照射併用を比較する多施設ランダム化比較試験である。

PSAレベルの中央値は142ng / mlであり、67%の患者は骨転移を5つ以上有していた。
全生存率の中央値
ホルモン治療単独 43カ月
外照射併用 45カ月
有意差無し。

PSA進行の中央値
ホルモン治療単独 13カ月
外照射併用 15カ月
統計学的に有意であった。

ツイッター要約は以下のように書かれている。
骨転移性前立腺癌患者の前立腺に放射線療法を追加しても、全生存期間は改善されない。

後ろ向き研究では放射線療法を追加することにより、生存利益を示唆しているが、ランダム化比較試験により全生存期間に有意差を示さなかったのはそれはそれで一つの知見だろう。

2018/10/14