1997年2月11日

オーネット・コールマンのロンリー・ウーマンを初めて聴いたのは第１回「TOKYO MUSIC JOY」の”An Evening with Yuji Takahashi"(1985年1月31日：ゆっぽうと簡易保険ホール）でだった。スティーヴ・ガットのドラムが正確に支え、エディ・ゴメスが弦でベースを弾き、数住岸子のバイオリンが硬質な孤独を表現していた。悠治さんの編曲の素晴らしさを堪能した。
Jazzと現代音楽の希有なfusionの一夜だったという記憶がある。聴衆はどちらかというとJazzファンと思われる人が多かったようだ。

どういう経緯で買ったのか定かではないが、「インフィニティ・武田和命・ミーツ・古澤良治郎：AKETA'DISK AD-25CD）を持っている。中に、ロンリー・ウーマンが収められている。1989年8月18日に他界した武田和命のメモリアルCDであり、1989年1月26日西荻「アケタの店」のでのライブである。
吉野弘志のベース、古澤良治郎のドラムスがたたみかけ、武田の生真面目な演奏が続き、曲は終わりへと向かう。迫りくる死と孤独を感じさせる演奏だ。

もう一枚Lonely Womanの入ったCDを持っている。「NAKED CITY：Elektra Nonesuch 979238-2」だ。 このCDではジョン・ゾーンはBATMANから始まり圧倒的なスピードで演奏しているが、Lonely Womanでは一見悠揚迫らざる趣である。そこはJohn Zorn、やはり仕掛けをしている。Fred Frithが「Pretty Woman」のベース・ラインで曲をサポートしている。

　寂しいプリティ・ウーマン