煮しめを食べ、久しぶりにレコードでも聴こうかと捜す。グルード演奏のBachの"The Two and Three Part Inventions"をききながら、もう少し違ったものとおもい、最近きかないJazzのレコードはさておき、"Phew"（PASS RECORDS 3F-28002)を手に取る。何度かきいたが、ちょっと単調な歌声に久しくきいたことのなかったものだ。
単調だと思ったのは以前の私は歌の背後の演奏をきいていなかったのだろう。 冒頭の"CLOSED"
宙ぶらりんの空中ブランコに相応しく不安定を示唆する音群、止まらないリズム、ニュートラルなPhewのヴォイスは本当に魅力的だ。
一心不乱の離れ業
MUSIC BY PHEW,HOLGER CZUKAY,JAKI LIEBEZEIT,CONNY PLANKと書かれている。HOLGER CZUKAYのレコードは2枚ほど持っているが、他の人は知らない。Phewの独特の歌声をあますことなく表現する音作りといえる。
一等感心したのはA面の終わりの曲"DREAM"。ピアノの伴奏が始まり、ノイズが声の背後に続き、Phewはけだるく語る。
きっと悪い夢の続き 何とかなると高くくり
透明でいて、それでいて、不安な2000年代の始まりにふさわしいアルバムだ。以下はB面の"AQUA"から
がらすはわれてもすけている