Morton Feldman

ＣＤ情報（モートン・フェルドマン）

1996年11月24日

私自身昨今一等気に入って聴いているのは、フェルドマンの「FOUR PIANOS」(1957年）です。
MORTON　FELDMAN pieces for more than two hands by LE BURREAU DES PIANISTES （sub rosa SUB CD018-41)
というCDにはいっている曲です。同じパートを各ピアニストが自由に弾き、高い音と低い音が反響し、ゆっくりと時はすぎていく。他のフェルドマンの曲と同様に美しく、ロマンチシズムさえ感じます。曲の構成の故か極めて自由な感じを楽しむことができます。
次のお気に入りは「False Relationships and the Extended Ending」(CRI, CD 620)です。高橋悠治が、ピアノを弾いていて、フェルドマンが指揮をしている1968年の曲です。断続的に響くピアノと少し緊張を強いるバイオリン、行き先が定まらない浮遊する音の連続、フェルドマン特有の魅力です。

1997年7月4日

先日、新宿のタワーレコードに久しぶりに行き、推薦文、なかなか魅惑的のこともあり、平積みされていた Feldmanの「Coptic Light cpo 999 189-2」を購入した。晩年の曲だが、20分余りの曲ですばらしかった。音列としては単純であるが、繰り返しは豊饒である。ゆるやかな音の綴れ折りは終わりへと向かう。それは、祈りにも似て、生が沈黙へと向かうようだ。終わりの部分は流星の最後の輝きのように美しく感動的だ。

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